久しぶりにCDのレビューをすることにする。
Heading for Tomorrow/Gamma Ray
1990年発表の、GAMMA RAYの記念すべき1stアルバム
ボーカルはラルフ・シーパース。
時系列的には、カイ・ハンセンがハロウィンを脱退したのが1989年1月1日。
脱退理由は、色々なねじれとカイ自身の健康上の理由(肝臓疾患)等々。
その後、大学で音楽理論を学び、1989年下旬に録音開始して、発表が1990年2月26日。
ハロウィンを脱退して作るアルバムはどんなもんだ?という注目を集めた作品ということになる。
1 Welcome
アルバムのオープニングを飾る短いインスト曲。
まあメタルの様式美ということで。
期待感は非常に高まる曲。
2 Lust For Life
ジャーマンメタルらしい疾走曲。
このアルバムのキラーチューンと言って良いでしょう。
メロディアスなんだげど、シンフォニックに行きすぎず、メタルの勢いを残しているところがジャーマンメタルって感じかな。
サビの「Live - Life - Easy」は盛り上がる。
ラルフのハイトーンボイスが冴え渡っていて、特に間奏明けのハイトーンしびれるね。
3 Heaven Can Wait
続けてカッコいい曲が続く。
こちらはパワーメタルではないけど、キャッチーでポップな感じの曲。
カイ・ハンセンのメロデイセンスは本当にすごいと思う。
4 Space Eater
無機質なリフで、怪しい感じがするハードロック的な曲
個人的には曲名どおり宇宙を感じる。
ちょっと地味目な曲かな。
5 Money
たまに見せるコミカルさはハロウィンから継続している。
特にAメロの歌メロがディズニー映画みたいだと思う。
間奏明けのところはなんなんだ?
だいぶネタ曲扱いだね。
6 The Silence
感涙バラード。
劇的な感じとか、QUEENっぽいところもあるのかな。
まあ、QUEENに関してはこの後まんまな曲が出てくるから。
メチャクチャ良い曲だけど、途中のパーカッシブな方向に行く展開は好きではない。
7 Hold Your Ground
ちょっとダサいかな。
これもちょっとコミカルなんだよな。
悪くはないと思うけど、何度も聴きたいとは思わない。
8 Free Time
ハードロック的なキャッチーな曲
カッコいいけど、Gamma Rayこういうのはあんまり期待してないんだよな。
9 Heading For Tomorrow
14分に及び長尺の曲。
まあ、Helloweenの『Keeper of the Seven Keys』を彷彿とさせる。
でも、こっちの方が一段落ちるかな。
長すぎてダレる感は否めない。
特にあんまり工夫がない静かになるギターソロ。
冒頭の勇壮なメロディはかっこいいけど、いきなりQueenの『The Prophets Song』そのまんまだからね。
これはあからさま過ぎるかな。
10 Look At Yourself
Uriah Heepのカバー曲
原曲はハモンドオルガンのリフが印象的だけど、メタルバージョンにしたっていう感じ。
まとめ
2 Lust For Life、3 Heaven Can Wait、6 The Silence
など良い曲はあるけど、全体通して個人的にはあまり良いアルバムだとは思わない。
基本的にラルフ在籍期のアルバムは、曲があんまり好きじゃないんだよね。
歌唱力ではカイ・ハンセンは劣るかもしれないけど、曲は4th以降の方が好き。