Keeper of the Seven Keys Part 1
- アーティスト: Helloween
- 出版社/メーカー: Sanctuary Records
- 発売日: 2006/08/08
- メディア: CD
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1987年発表の2ndアルバム。
個性的ではあるが技巧的には決して上手い方ではなかったカイ・ハンセンがボーカルも兼任するスタイルに限界を感じ始めたHelloweenは、新たなボーカルを探し始めた。
そして加入したのか、このアルバムからボーカルを務めるマイケル・キスクである。
なんと当時の年齢は18歳。
マイケル・キスクの加入により、元々の持ち味であったキャッチーさに磨きがかかることになる。
このアルバムと次アルバム『Keeper Of The Seven Keys Part 2』でHelloweenの地位は確立された。
このアルバムは、メロディック・スピードメタルの教科書と言っても過言ではない。
後続のバンドたちは、ずっとこのアルバムを追いかけているとも言える。
それでは、1曲ずつ見ていきたい。
1. Initiation
アルバム全体のイントロダクション的な小曲。
もうお馴染みの「ロンドン橋落ちた」のメロディが挿入されている。
アルバムへの期待が高まる。
2. I'm Alive
前曲「Initiation」から切り込んでくるリフがとにかくカッコいい、言わずと知れた超有名曲。
ヘヴィなリフとキャッチーなメロディ。そのうえでマイケル・キスクの伸びやかな歌声が響き渡る、新生Helloweenの実質的な1曲目である。
力強さとキャッチーさが上手く融合しており、新生Helloweenの1曲目に相応しい傑作である。
短めな曲だが、ギターソロの尺が長い。
しかし、キャッチーなソロで全く飽きることなく一気に聴かせてしまう。
3. A Little Time
マイケル・キスクが加入後早速作詞・作曲を担当した曲。
ミドルテンポな曲で、どっしりと落ち着いたメロディを聴かせる。
正統派のメタルとは少し違う感じだが、メロディはキャッチーだ。
短めだがアバンギャルドなギターソロも聴きどころ。
間奏で挿入される目覚まし時計の音はご愛敬。
4. Twilight Of The Gods
明るいギターのメロディから始まり、ひたすら明るく疾走する。
少しコミカルな気がするが、それもHelloweenらしい。
サビ裏での2音単位のギターフレーズはHelloweenではお馴染みのフレーズだ。
カイ・ハンセン作曲の曲だが、カイが自ら歌っていたら全く違った仕上がりになっただろう。
キスクの伸びやかなボーカルによって素晴らしい仕上がりとなっている。
5. A Tale That Wasn't Right
アコースティックギターを前面に押し出したバラードナンバーで、キスクのソフトな歌声が曲によく合っている。
まるで、演歌のような哀愁漂うメロディだ。
泣きのギターも聴きどころだ。
6. Future World
2ndシングルになった楽曲で、今でもよく演奏されている。
メジャーキーでポップな疾走曲で、サビはみんなで合唱するタイプの曲。
実にカイ・ハンセンらしい曲となっている。
マイケル・キスクの驚異的な音域の広さが存分に生かされている。
間奏の効果音祭りの部分も面白い。
7. Halloween
13分を超える長尺の曲で、目まぐるしく展開していくプログレッシブな曲。
バンド名を冠するだけあって圧巻の仕上がりだ。(この曲は綴りが本物のHalloweenの方だが)
不気味なメロディから、Black Sabbathを思わせるようなダークな色合いのリフに突入。
長い曲だが巧みな展開でダレることなく一気に聴かせてしまうのは、さすがHelloweenといったところだ。
所々で主張してくるマーカスのベースプレイに注目するのも面白いと思う。
随所に配置されているギターソロも聴きどころ。
8. Follow The Sign
アルバムのアウトロ的な小曲。
短い曲ではあるのだが、コンセプトアルバムとしてこの曲の歌詞が重要になってくる。