【コラム】イキリ芸人には退場してもらいたい

こんにちは。
神矢翔( @kamiya_S25)です。  
今日はイキリ芸人について、コラム的なものを書いてみました。
 

活動の幅がどんどん広がる芸人

芸人の活動の幅がどんどん広がってきている。

テレビ番組でも純粋なお笑い番組だけでなく、一見お笑いとは全く関係のない番組に芸人がキャスティングされているのも良く見かける。

テレビ以外でも、小説を書く芸人、音楽をやる芸人、政治について語る芸人等々他の分野への進出が目立つ。

他分野への進出は、笑い×〇〇のアプローチが可能となるため、これまでにないものが生まれる可能性がある。

世間でも「副業」ではなく「複業」の時代だなんて言われているので、専門分野にこだわらず色々な活動に手を広げていくのは良いことだと思う。

 

非芸人がお笑いに進出することを許さない芸人

芸人が笑い以外の分野に進出して、進出先を本業にしている人たちはどう思っているのか。
個人レベルでは反感を持っている人もいるのだろうが、概ね好意的に受け入れているように思う。
逆に他分野の人がお笑いに進出してくるのはどうだろうか。
 中にはまともな人もいるのだが、基本的に芸人は笑いの分野に他分野の人が入ってくることを極端に嫌う。
自分たちは散々本業ではない分野をつまみ食いしているのに、他分野の人がちょっとお笑いについて語ったりすると「笑いを舐めるな」と言ってみたり、「自分でネタやってから言え」と言ってみたり。
これは自分たちに特殊な技能があり、とても高尚なことをやっているという意識からくるものだ。
どんな仕事でも自分の仕事にプライドを持つことは大切なことだが、これはプライドを持つこととは違う。
 
高すぎるプライドが見られる場面というのは他にもあって、非芸人を「素人」と呼びバカにする芸人がいる。
芸人は「笑い」についてはプロなので、笑いについて他分野の人を「素人」と呼ぶのはまだ良い。
しかし、笑い以外の部分について芸人に「素人」などと言われる筋合いはない。
芸人もお笑い以外の分野では「素人」であり、芸人が「素人」とバカにした人も何かの分野ではプロなのである。
お笑いを何か高尚なものであると思い込んでいて、謙虚な心が完全に欠如している。
芸人であるだけで、上に立てると思い込んでいるのだ。
 

お笑い芸人が見下されていた時代の反動

かつて、お笑い芸人の地位はとても低かった。

芸人の地位の向上それ自体は良いものだが、それとともに調子に乗る人たちが出てきた。

芸人の地位の向上は先人たちが少しずつ積み重ねてきたもので、もちろん一気に変わったわけではない。

ターニングポイントとして、芸人の地位を引き上げたうえに笑いを高尚なものという風潮を作ったのは、ダウンタウン松本人志だと思う。

一つの職業の社会的地位を引き上げたという意味では、その功績は大きい。

しかし、副産物として必要以上に調子に乗る芸人を生み出してしまった。

 当然ながら地位が上がれば、他分野の人を見下して良いということにはならない。

批評を許さない愚か者

SNSで一般の人の感想が容易に本人に届く時代だ。

芸人のネタやテレビ番組の感想をSNSに書き込む人も多い。

単に面白かった、つまらなかったレベルでなく、細かく批評している人もいて、なかなか読み応えがある。

しかし、それを読んだ芸人で「素人が笑いを語るな!」とか「お前がやってみろ!」と言ってしまう残念な人もいる。

そういう人に率直に言いたいことは、金輪際客の前で芸をやるなということだ。

芸人になった目的として大きいのは、「同業者に評価されたい」ではなく、「客を笑わせたい」というものだろう。

客にネタを披露すると、当然良い反応も悪い反応もある。

「素人」に笑いを評価されたくないのなら、同業者相手に披露して一生馴れ合っていれば良い。

「お前がやってみろ!」という言説については、客側は当然芸人と同じレベルでネタをできるはずがない。

何故なら、客は「芸」というサービスの受け手で、芸人はサービスを提供する側だからだ。

悪い評価が返ってきて、自分の仕事を放棄し受け手に「お前がやってみろ!」なんて論外なことがわかるだろう。

 

これは芸人に限った話ではなく、何かを世に出したにも関わらず良い意見以外はシャットアウトする人は良くいる。

特にTwitter界隈でもよく目にする。

どんなものでも世に出した瞬間に世間の評価に晒される。

もちろん誹謗中傷は論外だが、制作側には悪い評価も受け入れる覚悟が求められる。

良い意見しか聞きたくないという人はその覚悟が足りていない。

覚悟がないばかりか、言葉の意味を理解できない人たちもいて、自分の意に沿わないことを言われると「誹謗中傷」だと思ってしまう。

良い意見しか聞きたくないというなら、発表など辞めてしまえ。

 

 では、また。